それから

ちょいと読んでかない?30代、心に響く本や音楽、その他のコト

令和のはじまりに寄せて

長い休みは嫌いだ。普段から外出が好きで、活動的な人にとっては嬉しいのかもしれないが、抑うつ気味で、ここのところ休日になると寝たきりになってしまう自分にとっては、起き上がれない自分の体と心を仕事という強制イベントで紛らわすこともできず自己嫌悪だけが降り積もっていく辛い期間だ。だったら無理矢理にでもどこかに出かければ良いじゃないかと健康な人間は言うかもしれないが、話はそんな単純なものではない。そんなことが出来てたらそもそも寝たきりなんかにゃなっていない。ふん。


そんな風に鬱々とした気分で長い休みを過ごしている最中、平成という時代が終わった。
誰もが知っている通り、元号というのは日本国特有の制度だ。昔はアジアのいくつかの国でも元号が使われていたらしいけれど、今も使用されているのは日本だけらしい。
この元号、別になくてもいいんじゃね? という意見もある中、私はけっこう好きだったりする。なんとなく、仏教の輪廻転生だったり、自然災害が多くてすべてが壊れたり流されたりしてもまた新たに始めましょうっていう日本人の思想が込められているかのような気がするからだ。新しい名前で、新しい時代を始める。国民全員でそれが出来るのって、なかなかすごいことだ。


退位した上皇陛下と上皇后陛下(美智子さま)のことは話したことはおろか会ったこともお目にかかったこともないけれど、見ているとなんだか心が温かくなって、ああ、自分って日本人なんだなあという気分になるお二人だった。
史上初めて「象徴」としての天皇という役目を背負い、模索し、果たしたお二人でもある。その重責と難しさたるや平民の自分にとっては想像が追いつかない。そして崩御ではなく生前退位という選択で息子に天皇の地位を継承したことはあえて言葉を選ばずに言わせてもらうならば実に今っぽい選択で大好きだ。


別に特別な愛国心も何も持っちゃいないけれど。
なんならこんな国嫌いだと思うことも多い。ただ平和なだけでーーそれが本当はいちばん尊いとわかっていてもーーとても生きづらい。
外国で暮らしたことがないからこの国以外の生きやすさのことなど知らないけれど、少なくとも私という人間にとっては定期的に抗うつ薬の投薬が必要なくらいにはこの国は生きづらいみたいだ。


だから、雅子さまという人が皇后になったのは自分にとってはけっこう大きな出来ごとなんだよな。
天皇雅子さま(と愛子さま)が心から笑っていれば別にあとはわりとどうでも良いです、私は。
逆にいうと、それが実現できないと、日本っていよいよ自分にとって生きづらい国だって証明されちゃいそうでちょっと、怖い。


誰も死なず。誰も傷つかず。
それが無理ならせめてそれを願うだけ。
令和は平和がいつまでも続いて、この世は生きづらいと思っている人が一人でも減ればいい。