それから

ちょいと読んでかない?30代、心に響く本や音楽、その他のコト

King Gnuがきらめく音楽に昇華させたある種の諦念のこと

ここのところずっとKing Gnuを聴いている。
昨年の紅白歌合戦に出ている姿を見たのが彼らを知ったきっかけだから、まだまだ紅白歌合戦の影響力って侮れないよな。


彼らの音楽はとても素晴らしい。特にとても天気の良い朝、窓から降り注ぐ眩しい光とともに聴く彼らの音と声に耳を傾けていると、冗談ではなく泣きそうになる瞬間がある。私にはなぜか、彼らの音楽が雨や曇りの日ではなく晴れた日が似合うように思える。決して明るい曲調や歌詞ではないのに。それは彼らの歌のなかに現代の若者が持つ諦念が当たり前のように潜んでいるからなのではと思った。それは日常なのだ。


なぜKing Gnuがこんなにも多くの人に支持されるのかっていったら、やっぱりある種の諦めをきらめく音楽に昇華させたからなんだと思う。

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愛情を注ぐということーー「お家賃ですけど」能町みね子

この世には二種類の人間がいる。同じ場所に住み続けるのが好きな人間と、そうではない人間だ。私は明らかに前者の人間で、もうかれこれ今のマンションの部屋に住んで8年になる。いままで付き合ったどの男性よりも長い期間付き合っている。もうこの部屋と結婚しようかな。結婚してるようなもんだな。


住む部屋というのは内見の時に大体わかるものだ。何軒かの部屋を回っていると必ず、「あ、私この部屋に住むわ」という部屋が現れる。そういう意味では家(とその周辺地域)との付き合いは運命に近いのかもれしない、などと思う。


能町みね子さんの「お家賃ですけど」を読んでいてそんなことを感じた。

お家賃ですけど

お家賃ですけど

「結婚の奴」ではじめて能町さんの著作を読んでからその文章の虜になり、本作を購入。

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宝物のような写真家ーーソール・ライター

あなたは写真を撮られることが好きだろうか?
私は控えめに言って大の苦手だ。嫌いだと言ってもいい。そもそも、被写体として写真のプロでもない人に自分の一瞬の時間を切り取られるのが好きじゃない。その理由には大きくふたつあって、


その1. 思い出を写真という形で残すことに絶望的に興味がない。
その2. 誰かが切り取った一瞬の自分の容姿が知らないところで知らない誰かに評価されるのがいやだ。


……中二病か。中二病のにおいがするぞ。
しかし本当なんだから仕方がない。

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